ファッションビルやデパートが建ち並ぶ香林坊は、日本海側有数のショッピングゾーンであり、ビジネスゾーンです。老舗の百貨店「香林坊大和」や、ファッションブランドが集まった「香林坊アトリオ」、「香林坊東急スクエア」など、大型の商業施設が建ち並んでいます。海外の有名ブランド店も多く、2011年(平成23年)には「香林坊ラモーダ」がオープン。通りの様子は、さながら東京の銀座や青山といった様相を呈するようになりました。商業店舗だけでなく、企業の支店や事業所も拠点を構えており、ビジネス街としての表情も。日々、サラリーマンやOLが多く行き交っています。冬になると国道157号線沿いに立ち並ぶ30本以上のケヤキにイルミネーションが点灯する「香林坊地区ツリーファンタジー」が行われ、幻想的な雰囲気に。一年を通じて県内外からたくさんの買い物客が訪れる金沢の中心スポットです。
大型商業施設が集まる金沢の中心地
香林坊という町名の由来には諸説ありますが、以下の説が有力です。その昔、香林坊という比叡山の僧侶が、俗人に戻って、町人である向田家の跡取りになりました。名前は向田香林坊となり、目薬の製造販売を開始。商売は大きな成功を収め、香林坊家として栄えました。そこから「香林坊」という地名が生まれたと言われています。金沢城のふもとにある香林坊は、江戸時代から北国街道沿いに商店が建ち並び、にぎやかな城下町として繁栄。明治時代には、現在の広坂に第四高等学校が完成したことにより、四高の生徒が闊歩する学生街としても発展。北陸で最もにぎやかな繁華街となりました。1985年(昭和60年)には、東京・渋谷で人気だった「109」の地方出店第一号店「KOHRINBO109」が完成。1986年(昭和61年)には、片町大和が香林坊へ移転し、香林坊大和に。そして、2016年4月に「KORINBO109」が「香林坊東急スクエア」として新しく生まれ変わりました。
新しい表情を見せる金沢の都心
香林坊は近年、有名ブランド店の進出により、“金沢の都心”として新しい表情を見せています。香林坊商店街振興組合では、さらなるイメージ向上を図るため、既存ビルの計画的な更新を推進しています。また、商業者と学生が活発に意見交換、情報交換する交流会も開催。地域とのつながりを大切にしています。